和紙なのに、水に濡れても大丈夫

 

紙に油を塗って防水性を与えることは平安時代からすでに行われており、荏油を塗った雨傘や桐油を塗った合羽はビニール製品が登場するまで日常の生活用具として使用されていました。現在においては和紙の表面を樹脂などでコーティングしたり、水滴をはじくよう撥水加工をすることで水の浸透を防いでいます。いずれの方法も日常の生活用具として和紙を長期間使用し続けるには十分とはいえません。

当店はウレタン塗料を和紙に吹付ける方法で防水加工を行っています。下貼りと上貼りした和紙に幾重にも塗料を吹きつけることで、繊維の奥深くに塗料が浸透・硬化し、水を通さない硬い塗装膜を形成します。塗料は繊維同士の結合に影響を与えないため、和紙の質感を生かした強い塗装膜に仕上がります。

また、塗装面の傷やヒビ割れ、和紙の剥離等により、木材表面にまで水が浸透した場合に備え、白色の下地塗装を木材表面に施しています。木材の導管や繊維の空間を埋め、内部への水の浸透を防ぐほか、和紙の色あいを引き立たせる効果があります。

水を直接いれる八角箱については、耐水性 のある接着剤(商品名:タイトボンド3)を使用し、防水効果を更に高めていますので、一般の花器と同じように水をいれたままでお使いいただけます。タイトボンド3は硬化すると褐色になるため、箱の内側に限定しています。
 

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